プライバシーリアガラスは危険だ

2004年11月5日 自動車メーカー15社(ディーラー含む)に対し「
透き通ったリアウィンドウの車を作って下さい」と言う手紙を出しました。

手紙の内容↓


2004.11.5

車のメーカー様へ                                    

透き通ったリアウィンドウの車を作って下さい

拝啓
 私は若い頃から車が好きで、35年間 車のある生活の楽しさを満喫させてもらってきました。
しかし、最近の車のリアウィンドウは黒いダークガラスになってしまい、危険なので困っています。

現在乗っている車もリアウィンドウは黒いガラスで運転しにくくて困っています。
どんな点が運転しにくいか、それは次の通りです。

1. 道路を走っているとき、ちらっとルームミラー越しに後ろの様子を見ても、暗くてよく見えない。
特に夜は全く後ろが見えない。
2. バックの時、後ろを振り返っても外の様子がつかみにくい。夕暮れ時や夜などは全く見えない。バックランプは結構明るいのに。
3. 前を走っている車がダークガラスだとその先の様子が分からず、危険を感じる。
4. 3と同じことを自分の後ろの車も感じているだろうから、追突されたりしないかと心配になる。後ろの車にも迷惑をかけていると思う。

まず運転席に座ったときに、後ろの様子がよく分からないので不安を覚えます。

乗っている人のプライバシーを守るためとかで、プライバシーガラスとか呼んでいますが、護送車じゃあるまいしバカな流行です。

ユーザーがそれを希望したとしても、メーカーは「安全のために透き通ったガラスにします」と宣言するのが、本当に消費者のためを思った車を作るメーカーの役目じゃないでしょうか。

ダークガラスは危険です。透き通ったリアウィンドウの車を作って下さい。

このことに関して貴社のご意見をお聞かせ下さい。
いただいたご意見は私のホームページ(http://tonsan.boo.jp)のキャンペーンのページに要約して掲載させていただきます。(キャンペーンのページはTOPページの上にある「キャンペーン」から入ります)
ご返事をお待ちしています。
                                        敬具
              〒243-○○○○ 神奈川県厚木市○○○○
                     鈴木○○
                     Eメール tonsans@(*^ω^*).co.jp
                     ホームページ http://tonsan.boo.jp



メーカーからの回答 (敬称略)
回答は届いた順に、要約した内容を掲載していきます。

回答日

メーカー

回答部署

回 答 内 容 (要旨)

備考(トンサンより)

11/9
シトロエン・ジャポン(株) 代表取締役社長 ダークガラスに対する貴方様の懸念は十分理解できます。
弊社では日差しからの保護目的で色つきガラスを装着していますが、決して視界を遮るものではありません。日本の法規制ではリアガラスの3枚(リアとリアの両サイド)は不透明であっても良いことになっており、お客様個人の意志でダークガラスを装備される方もいます。
フィリップ・クラブロル社長様よりサイン入りのご回答がありましたが、他の書類に紛れていて掲載が遅れましたことをお詫びします。

11/9
プジョー・ジャポン(株) カスタマーサービス ご意見は道路運送車両法の保安基準のフロントおよびサイドガラスの可視光線の透過率をリアウィンドウにも拡大すべきとのご主張と解釈しました。今後の製品作りに活用します。 実に早い回答でした。

11/12
アウディ ジャパン(株) アフターセールス部 現時点において標準及びオプション装備としてダークガラスを使用しているモデルは存在いたしません。  失礼しました。

11/15
富士重工業(株) お客様相談部 プライバシーガラスの主な目的は(1)プライバシーの保護(2)遮光による室内温度上昇防止(3)デザイン上の問題です。濃色ガラスの採用は世界的な流行であり、お客様のご要望に添う形で車は生産されています。なお弊社のすべてのシリーズにおいて、種類は少ないがメーカーオプションの組み合わせで濃色ガラスでないものも選べます。いただいたご意見は関連部署へ展開させていただきます。 右後ろドアの時は回答がなかったスバルでしたが、ていねいな返事が来ました。

11/22
フォード ジャパン リミテッド  お客様相談室 一部の商品に標準装着していますが、その理由はプライバシーの保護・直射日光による室内温度の上昇を抑える点が主で、デザイン性や見栄え向上などにもよります。
安全性については定められた法規・安全基準に基づいたものなので、安全性が著しく損なわれることはないと自負しています。「メーカーの姿勢として一層ユーザーの安全性を考慮すべき」とのご意見を関連部門に報告し、今後の商品開発の参考にします。
事務的でなく、関連部門にて検討していただいたことが伝わる回答をいただきました。

11/26
スズキ株式会社 お客様相談室 ダークガラスは室内の様子が外部から見え難いため、プライバシー保護や防犯の面から望んでいるお客様もおりますことをご理解下さい。またダークガラスは法規上問題はありませんが、リヤウィンドウにクリアガラスを採用している車も数多くあるのでご選択いただきたいと思います。 表題が「ご提案の件」となっていたが、文中は「ご要望として承り」となっていた。

11/29
三菱自動車工業(株) お客様相談センター 市場調査の結果を基にお客様のご要望を踏まえてクリアガラスにするかプライバシーガラスにするかを決めています。プライバシーガラスを要望されるお客様の声としては 1.他車から室内を覗かれにくい 2.内部の荷物が見えにくい(盗難防止) 3.夜間後続車両のヘッドランプのまぶしさを低減 4.炎天下でエアコンの効きが良い 5.スタイリングが締まって見えるなどがあります。
しかしクリアガラスをご要望のお客様もおられるので、一部製品を除きオプションで選べるようになっています。
安全性に関するご意見として関係部門に伝え、製品改良の参考にいたします。
ハブの破損事故の問題で、安全に対する考え方を厳しく問われている三菱からは、実に慎重な返事が返ってきました。

11/30
ダイハツ工業(株) お客様相談室 スモークドガラスを採用している理由は 1.車内温度の上昇を抑える 2.プライバシーの保護、荷物等の盗難防止 3.市場のニーズなどがあります。
しかし、今回のご意見は真摯に受け止め、関連部署に伝えます。
ぜひ他社の動向に惑わされず、ダイハツ独自のポリシーで進んで下さい。

11/29
マツダ株式会社 お客様相談室 ダークティンテッドガラスは室内のプライバシー性の確保、室内温度上昇の抑制による冷房効果アップ、内装素材の日焼け・熱からの保護、後続車ヘッドライトの防眩性、デザイン性等、お客様にとってのメリットを重視し、ご要望に沿うものとして採用しています。採用に当たっては可視光線透過率の基準に従って安全性を考慮しています。傾向としてスポーティー系の車種にはダークティンテッドガラス、それ以外の車種は透明ガラスとしています。
ラインナップでは車種により 1.透明ガラスが標準 2.透明ガラスのグレードを設定 3.メーカーオプションでダークガラスと透明ガラスが選択可能等としています。
後方視界確保のためバックモニターシステムやオートミラーシステムを準備しています。さらに今後の技術的アプローチとして紫外線変色ガラスや、液晶による可変ガラスも考えられます。ご提案の内容はマーケティング及び開発担当部署へ報告しました。
提案したのではありませんよ、トンサンからの切なる要望です。
ダークガラスの要望も多いと思いますが、ぜひ安全性についてもう一度熟慮され、より安全性の高い魅力的な車の開発をお願いします。

12/3
本田技研工業(株) お客様相談センター 現在メーカーオプションとして、お客様からのご要望が多いダークガラスやプライバシーガラスを設定しています。またタイプによりクリアガラスを選ぶことも可能です。安全・環境に配慮するのはもちろんのこと、社会に対する責任に応え、多くのお客様にご満足いただける先進で個性ある商品の開発と生産に鋭意努力して参ります。
安全に対する貴重なご意見として今後の参考にさせていただきます。
もっと個性的な回答を期待していたのですが、ホンダでなくても書ける優等生的な答えだったのでちょっと残念。

12/15
日産自動車(株) お客様相談室 回答はほかのメーカーとほぼ同じ内容でしたが「個人に回答しているものなので掲載についてはご考慮いただければ」とのことなのでここには載せないでおきます。  一人で訴えても効果はないでしょう。ここに掲載することでメーカーの考え方が分かり、読んだ人にもプライバシーガラスの危険を訴えてもらいたいのです。

12/24
トヨタ自動車(株) お客様相談センター 近年、車のデザインはお客様のご要望や燃費向上を目的とした空気抵抗低減のため、大きく変化してきました。それに伴いガラス面積も多くなり、室内のプライバシー確保を求めるお客様が増えたことも事実です。
これらの状況にお応えするため着色ガラスの採用拡大を図ってきましたが、結果としてこのたびのようなご指摘をいただいたことを申し訳なく考えております。しかしながら、夏場の直射日光への対応でエアコンの効率を上げ燃費向上にもなっていることから、今後も継続して使用させていただきく存じます。ただ今後さらに「パックモニター」や「リヤクリアランスソナー」を充実させ、後方視界の確保に努力して参ります。
さすがユーザー対応のうまいトヨタの回答ですが、着色ガラスが温度上昇を抑えるというのは疑問があります。
(下のJAFの実験結果参照)
         
         
         

2004年12月28日現在 回答が来ていないメーカーは次の3社です。
フォルクスワーゲングループジャパン株式会社
ピー・エー・ジー・インポート株式会社(ジャガージャパン)
フィアット オート ジャパン株式会社

次のサイトもプライバシーガラスについては否定的な見方をされています。
お子さまのいる方に読んでもらいたい記事

「asahi.com : 愛車 : 加藤久美子の乗ってナンボ」で加藤久美子さんは「子供たちは素通しガラスの車を選んだ」と書かれています。

トンサンに近い意見の方
「くるまーと」コラム&レビューですぎもとたかよしさんも書かれています。

●同じく「くるまーと」コラム&レビューで わたなべあさおさんも書かれています。

メーカーの言う色の違いによる車内温度差は本当にあるのか?
こちらのサイト(2008年5月25日リンク外れになっていました)を見るとクリアガラスとプライバシーガラスでは車内温度差に大差がないことが、JAFの実験結果で示されていることが分かります。
日産のサイトではクリアタイプフィルム(可視光線透過率87%)なのに熱線(赤外線)カット率90%UV(紫外線)カット率100%になっています。色は関係ありません。

「あかりちゃん」は早くから訴えていた。
●プライバシーガラスの標準装備に早くから反対を唱え、多面的に取り組んでいる「あかりちゃん」のサイトです。
Nakayama's Homepage(2008年5月25日リンク外れになっていました)

別の見方でプライバシーガラスは危険
●トンサンの意見とは違いますが、こちらのサイトではプライバシーガラスは割れたときに先端が尖っていて危険と載っています。

手紙をいただいてからの感想
最初に、ただの一ユーザーの意見なのにどのメーカーも真摯に取り扱っていただき、ていねいな回答をいただいたことをお礼申し上げます。

しかしながら全体的には「メーカーにはポリシーが無い」と感じざるをえません。
ほとんどの回答が「保安基準を満たしている。ユーザーが欲しがる」と言うことでした。
ユーザーの欲しがることであっても「我が社としては実験の結果、安全性を考えて透過率○○パーセント以上のプライバシーガラスしか採用していません」などという回答が欲しかった。

一口にプライバシーガラスと言ってもメーカーにより濃淡に差があります。
おそらく社内的には安全のため(視認性を確保するため)プライバシーガラスの可視光線透過率を決めていることと思います。
それも決めていないと言うことならば本当にポリシーがないと言わなければなりません。
なかには「プライバシーガラスはスポーティーな車種に採用しています」などという、まるっきり逆の発想を持ったメーカーもありました。
スポーティーに走るためには見通しの悪いガラスを採用していいはずはありません。周囲の状況を瞬間的につかみ取る必要があるのに。
トンサンは目が悪くなったこともありますが、プライバシーガラスの車に変わったことによってきびきびとした運転ができなくなりました。
レーンチェンジした後、後ろの車にブレーキを踏ませていないか、迷惑掛けていないか、怒っていないかなどが確認できない。また割り込ませてもらった時さっと片手をあげてお礼をしようとしても後ろからは見えない・・・などと言うことでレーンチェンジは少なくなりました。(*^ω^*)

「何がユーザーにとって必要か?」ではなく「何がユーザーの欲しがることか?」という発想なのでしょう。
これまで「メーカーにはポリシーが無い」と言ってきましたが、こうなってしまったのは「ユーザーにはポリシーが無い」からなのです。
ヨーロッパ車は「作りがいい、安全性が高い」と言われていますが、それはユーザーが正しい要求をメーカーにしているからなのです。
日本のユーザーは「車とはどうあるべきか」をよく考え、声を出して正しい要求をメーカーにするべきなのです。
だからここでのトンサンのキャンペーンは「メーカーに対して」ではなく「ユーザーであるあなたに対して」なのです。
日本のモータリゼーションの発達のためにはユーザーがもっとしっかりすることです。
さあ、あなたも声を出して言うべきことを言おうではありませんか。

今回のキャンペーンで車にとって良いリアガラスとはどんなものか分かりました。
それは「透明ガラスに透明フィルムを貼る」ことです。これにより、透過率は高いのに熱線&紫外線をプライバシーガラスと同レベルでカットする。さらにガラス破損時の飛散も防げ、破損したガラスの形状も鋭角ではなくなる。(上記「日産」と「別の見方で・・・」のサイト参照)